機能性胃腸障害(機能性ディスペプシア)ってみなさん聞いたことありますか?
私も、患うまでは全く聞いたことのない病気でした。
原因不明で、治りにくいと言われている病気ですが、約3年の治療を経てほぼ完治した実体験について、何回かに分けて綴らせていただきます。
まずこちらの記事では、機能性胃腸障害につながる、わたしの初期症状から、病院に罹った経緯について書いていきます。
機能性胃腸障害とは
機能性胃腸障害ってなに?
「機能性ディスペプシア」という呼ばれ方の方がポピュラーでしょうか。
調べると、『内視鏡などの検査ではっきりと目に見える病気がない(胃がんや胃潰瘍などの器質的病気がない)のに、胃の症状が出る病気』のことを指されています。
どういうこと・・?と思うかもしれませんが、
なぜか胃腸の状態がおかしくなってしまい、お医者さんでも原因が分からず薬が効かない、簡単に治す手段がない、本人もどうしたら良いか分からない辛い病気です。
例えば・・
・喉が詰まった感じがする
・食べた後に逆流する
・胃腸がもたれやすい
・消化不良でお腹が空かない
・緊張すると気持ち悪くなりやすい などの症状があります。
これらについて、西洋医学だったら、お腹が痛ければ痛み止めを飲む。
腹をくだしたら正露丸を飲む。などの対処療法がいろいろあると思います。
風邪をひいたら病院に行って解熱剤や喉の炎症を抑える薬などをもらいますよね。
でも、機能性胃腸障害は違うんです。
根本的に、器質的な病気があるわけではない(内視鏡検査をしても異常が見られないことも多い)ので、病院に行って、薬をもらっても改善しない。
薬が効かない。原因不明なことが大きな特徴です。
薬が効かないから本人にとってはかなり絶望的なのに、追い討ちをかけるように、お医者さんからは原因不明と言われます。
治して欲しくて、原因を知りたくて病院に行くのに、『悪いところはありません。ストレスでしょう』で片付けられる。
実際に私もそうだったのですが、「症状がひどかったら、精神科に行ってみてください」で終わりです。
機能性胃腸障害って治らないの?
機能性胃腸障害は、『治りにくい』『一生付き合っていかないといけない』病気とも良く言われています。
個人的な見解となりますが、恐らく病気の原因が精神的な部分とも深く関わっていることから、取り巻く環境や自分自身の考え方を見直す必要があることも多く、解決策が単純でない場合が多いこと、
また自律神経とも深く関わっているため、自分自身でコントロールすることが基本的にできないことが理由なのではないかと考えています。
治りにくいと聞いたときは、絶望感を味わいましたが、私の実体験では、約3年でほとんど完治しました。
こちらのブログでは、少しでも同じような症状で悩んでいる方に情報をシェアできるよう、何回かに分けて実体験を書いていこうと思っております。
私の初期症状
あれ?と思ったのは5年前の1月頃です。
食べた後に、得体の知れない酸っぱいものが上がってきました。
食事をしようとしても、変なものが喉から上がってきて食欲が起きない。
なんだろう??というちょっとした違和感が最初でした。
それから、最初は1週間に1回くらいで症状も辛くなかったのですが、そのうち毎日症状を感じるようになりました。
1ヶ月半くらい経って、いよいよこれはおかしいなと思いネットで検索。
胃酸が逆流する、『逆流性胃腸障害』という病名がでてきました。
不安になり、まずは職場近くの内科で診察を受けることにしました。
通院
まずは内科の病院に行って症状を伝えると、
「症状からして逆流性食道炎が考えられますね」とのことで、検査はなく薬を処方されました。
いわゆるプロトポンプ阻害薬(胃酸分泌を抑える薬)の『タケキャブ』を処方いただき、規定の日数を飲んだのですが、、全く治りませんでした。
再度病院に行くと、「違う薬をためしてみましょう。」とのことで、確か『パリエット』を処方されました。(胃酸分泌を抑える、別の薬)
たまたま合わなかっただけなのかなと思い、別の薬をいただいた日数分飲みましたが、それでも全く症状が良くなりませんでした。
そして次に病院に行ったら、「うちでは手に負えないので、総合病院で胃カメラをして詳しく調べましょう。」とのお話になりました。
初めての胃カメラ
当時別の疾患でかかったことのあった、JCHO東京高輪病院に胃カメラをお願いすることにしました。
1度紹介状とともに診察を受けてから、検査日を予約しました。
その時に、『麻酔あり』か、『麻酔なし』かを選べました。
口から異物を入れるなんて考えただけでも恐ろしいし、
気持ち悪くなったり痛くなったりしたら最悪だと思って迷わず『麻酔あり』を選択。
後にこの選択は間違っていなかったと思いました。
ご参考までに、私の場合の簡単な流れを記載します。
【検査前日】
食事は21時まで。その後は水や甘くないお茶のみ。
※検査時間まで食べられないので、検査は午前中などの早い時間をお勧めします(笑)
【検査当日】
食べ物は一切食べずに病院へ。
着いたら受付をして、液体を渡されます。胃の中をきれいにして、カメラに写しやすくするみたいです。それを飲みます。
これ結構不味かったです、、が頑張って全部飲みます。
そして待合室へ。
待っている間に、中年男性の『おえっっ』という嗚咽が・・
普段の生活では絶対に聞かない、中年男性の嗚咽・・
前の方が内視鏡検査をしていたのか、苦しそうな嗚咽が何度も続きました。
ここで私は麻酔を選択して本当に良かったと思いました。。
緊張感もピークに達している中、名前を呼ばれていざ処置室に。
ベットに横たわって、半身麻酔を打ってもらいました。
・・その後のことはほとんど覚えていません。意識はまどろんでいて、いつ口の中に胃カメラが入ったのか、いつの間に終わったのか不明。
そのくらい麻酔が良く聞いて、一瞬の出来事でした。
少し休んでから、先生からの診断を受けました。
結果は、「胃に少し荒れているところが見受けられるが、逆流性胃腸炎とは言えない。軽い胃潰瘍でしょう。」とのことでした。
写真を見せてもらいましたが、確かに少し赤いだけで綺麗な状態でした。
でも、なぜ喉から酸っぱいものが上がってくるのか?と聞いたところ、
「胃が荒れているからそういうこともあるでしょう」とのこと。
以前効かなかった薬とは別の薬を処方され、経過観察となりました。
次は心療内科にかかったお話に続きます。
記事はこちら→機能性胃腸障害体験談②〜心療内科に行った〜
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